ミルトン・エリクソンに思いを馳せて

NLPの世界権威の1人であり、
米国やヨーロッパの企業を顧客に持つ、

催眠(ヒプノ)セラピストのスペシャリスト
ニック・レフォース氏。

そんなニック・レフォース氏の
催眠言語セミナー内で、

「非常に学びになった」
と感じたことをお伝えしていきます。

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<ミルトン・エリクソンに思いを馳せて>

世界的な天才心理療法家ミルトン・エリクソンのもとには、様々な悩みや問題を持った人が彼を頼って訪れました。

そんなミルトン・エリクソンについて、ニック・レフォース氏がご自身の思いをお話ししてくれた内容です。

ミルトン・エリクソンは、砂漠地帯であるアメリカのアリゾナに住んでいたことから、アリゾナの魔術師と呼ばれていました。

そんなミルトン・エリクソンの治療法は独特であり、そのうちの1つが、クライアントさんに何か物語を語った後、課題を与えるというものでした。

その中でも好んで与えた課題の1つが、彼が住んでいたアリゾナ最大の都市、フェニックスにある「スコアピーク」と呼ばれる小さい山の頂上に登ることでした。

この山に登りながら、何かを学んだり気づくことができるような課題をクライアントに与えていたのです。

私は、個人的にお会いすることができませんでしたが、彼が亡くなった5年後、ミルトン・エリクソンを偲んで大きなカンファレンスがフェニックスで開催され、私も参加することになっていました。

その会場に数日かけて行く車中で、

「もしも私がミルトンエリクソンのセッションを受けることができたとしたら、どうだったんだろう?」

と空想を膨らませながら運転していました。

恐らく彼は私に「スコアピークに登ってきなさい」と言い、私がスコアピークに登りながら、何かを学び、何かに気づくような課題を与えたのではないかと考えました。

その課題によって、自分の人生を変えるような大きな体験ができるのであれば、

ミルトン・エリクソンが私に与える「価値のある大事な課題とは、なんだろう」と暫く考えました。

その結果、「自分の人生を大きく変えるようなことを1つするとしたら何をするか?」と彼は言うのではないか。

という考えに至りました。

そこで私は、フェニックスに到着してすぐにスコアピークの麓の駐車場まで行き、頂上まで2時間くらいかかる山道を1歩1歩登り始めました。

「自分の人生を大きく変えるようなことを1つするとしたら何をするか?」という課題に、いくつかのことを考えながら登っていきましたが、「これだ」と言うものになかなか出会えませんでした。

いくつかの考えが浮かび、去っていくのをくり返していると、ふと、私の人生に起きているあるパターンに気づきました。

そのパターンというのは、ワクワクして何かを始めたとしても「三分の二」ぐらいまでいくと、

何故か急に興味を失くしたり、違うことに気がとられてしまい、「取り組んでいたことが完了せずに終わってしまう」ということでした。

過去に起きた、「始めてはみたものの、終わらなかったこと」が沢山思い出され、私は山を登りながら、自分のことを「三分の二の男だな」と思いました。

すると、ちょうどスコアピークの三分の二を登ったところで、休めるような、ちょっとした平地が目の前に広がりました。

この平地は景色がとても良く、こんな高さまで登っているとは、思いもしませんでした。

実は、この山登りは結構急な斜面で、かなり大変でした。

それもあって、私はこう考えていました。

「自分に必要なことは分かった。三分の二までやって辞めてしまう自分のパターンが分かった。もう分かったのだから、これ以上登らなくてもいいんじゃないか。」

「このまま下山してもいいんじゃないか。このまま登って行きたい気もするけど、本当にその必要があるのかな。」という葛藤を感じました。

そんなことを考えながら平地で立っていると、1人の男性が「はぁ、はぁ」と息を切らしながら斜面を登ってきました。

そして、その男性は私と目が合うと「こんな急な斜面だと思いませんでしたよ。」と言いました。

「私も、ここまで大変だと思いませんでした。」と答えました。

少し言葉を交わした後、その男性は「私はもう十分ですよ。」と言って、そのまま山を降りていきました。

何故かは分かりませんが、その瞬間、「頂上に行こう!」という気持ちが私の中で湧いてきました。

何か合理的な考えがあったわけではなく、そうしようと思ったんです。

皆さんにも、そのような体験が過去にあったかもしれません。

「どうしたらいいんだろう。どっちにしたらいいんだろう」と迷っていたけれど、突然、これだと思える瞬間が。

自分の中の心の声が聞こえ、何かが決めてくれたような、そんな瞬間でした。

そしてそのまま頂上まで登り、多少見晴らしがいい程度で特に感動は無かったのですが、私は嬉しく思いました。

その後、山を降りながら「自分のことを三分の二の男だと思っていたが、それを破ることができたな。」と思うことができました。

だからと言って、自分が何か大きく変わった感覚は全くありませんでした。

でも、ミルトン・エリクソンのセッションを受けていたとしたら、このような課題が出され、このような気づきを得ることができたのでは?と、やりきった気持ちでした。

翌日、2日間開催されるカンファレンスの会場に行きました。

いくつか開催されるワークショップのうち、自分が参加したいと思っていた会場に少し早めに行き席に座っていると、スコアピークで出会った男性が入ってきました。

お互いに驚きながら挨拶を交わすと、彼が質問してきました。

「結局あなたは、頂上まで登ったんですか?」と。

私が「はい、何とか頂上まで登ってきました。」と伝えると、

「いや、実は私も頂上まで登れば良かったと後悔したんですよ。」と彼は言いました。

私は「山はそこにあるので、いつでも頂上まで行けますよ。」と言うと、彼は笑いながら歩き去っていきました。

その時、自分の中で自分に言っている言葉が聞こえてきました。

「三分の二の男だな。あの人は。その男が去っていくな。」と。

その言葉を聞いた時に、何かが自分の中で変わったなと思ったんです。

人生の中で「本当に自分が変わったんだ」ということを突然、教えてくれることがあるんだという体験をしました。

まさに、ミルトン・エリクソンの課題を与えられたクライアントたちは、このような体験をしていたのではないでしょうか。

多くのクライアントの変化を起こしたミルトン・エリクソンが、もし魔法の力を持っているとしたら、それはクライアント自身の深いところにある、「心の声」のような無意識を信じる、彼の強い信念だと確信しています。

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まとめ

この話を聞いた時、本当に自分の人生を変えたいと思うのであれば、

自分の中にその答えがあることを信じて、とことん自分と向き合うことが大切だと思いました。

スコアピークのような、ちょっと大変な山を登るという体験を通して、自分の過去の大変だった体験が思い出され、自然と自分と向き合うようになる、全ての人にとって価値のある向き合い方の1つだと感じました。

NLPのワークには、このような要素が多大に含まれているため、NLPセッションを受けることで大きな変化が訪れる理由が腑に落ちた瞬間でもありました。

人生において何か困難なことがあった時や、これから先の人生を深く考えたい時、頂上まで2時間くらいの山(高尾山?)に登って、ミルトン・エリクソンのクライアントや、ニック氏のような体験をしたいと思います。

NLP-JAPANラーニング・センター